「やぁ・・、美浜君。」
「あ、ちよちゃーんっ。」
それはなんと木村一家だった。
「こんなところで会うなんて凄い奇遇ですねっ!ご家族でご旅行ですか?。」
「実はねちよちゃん、この人古典教えている割に実はものすごいアメリカ通なのよ。だから春休みの休暇中に毎年ニューヨークに旅行に来ているの。」
木村夫妻の間に隠れてこっちを見つめている目があった。榊さんをミニタイプにしたような可愛い女の子だ。ちよはその視線に気づいてやさしく微笑んだ。するとその女の子も恥ずかしそうに笑顔を見せた。雰囲気はお母さん似で目はお父さん似だなぁとちよは思った。
「はじめまして、私美浜ちよですっ。」
「は・・はじめまし・・て、私、椿です・・。」